金沢の稀少伝統工芸である加賀象嵌のお話を中心に、その他趣味のお話もちょろちょろと…。


by pa-pen
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象嵌をしていると、必ず音が出ます。

こんこんこんこん

だったり

かんかんかんかん

だったり。


こんこんこんこん

の時はしっかりと胎(タイ:象嵌する本体)と松ヤニ(象嵌するものを固定するもの)がくっついている時。

かんかんかんかん

の時は胎と松ヤニが離れてしまっている時。

鏨(タガネ:金属を彫る道具)が「このまま彫ると刃が欠けちゃうよ〜。」と
胎が「このまま進めると形が崩れちゃうよ〜」と教えてくれているのが聞こえます。

d0128864_19173169.jpg



気持ちに余裕がない状態で象嵌を進めると、ちっとも嵌ってくれない紋金(もんがね:彫った部分に嵌める金属)が、一晩おいて落ち着いた気持ちで試すと、昨日の事が嘘だったかの様にすんなりと嵌ってくれたりします。


長い間象嵌から離れて、久々に象嵌の仕事をすると、道具や素材の声が、以前よりももっと心地よくハッキリと聞こえてきます。


しばらく使っていなかった道具達が、それでもしっかり手に馴染んで仕事をしてくれて、なんだか

「おかえり〜。待ってたよ〜。遅かったね〜。また一緒に頑張ろうね〜。」

と言ってくれているようで…


ついつい自然と象嵌をしながら笑ってしまいます。


ただいま〜。これからまた頑張るから、手伝ってね〜。


d0128864_1925325.jpg




「も〜。しょうがないな〜。」


って言っているのが聞こえます(苦笑)。
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by pa-pen | 2011-05-19 19:28 | 加賀象嵌(制作過程) | Comments(0)