金沢の稀少伝統工芸である加賀象嵌のお話を中心に、その他趣味のお話もちょろちょろと…。


by pa-pen
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簪のお直し

先日、知人から簪を直して欲しいと渡されました。

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あんよがポッキリと折れております。

さて、どうしましょ。。。
素材が金属ではないので、出来るだけ本体には触らず、金属で作り上げた物を合体させる事に…。



まずは思い切って足を切り落とします。

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切り落とした部分に合わせて、真鍮板で覆輪を作ります。

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真鍮の棒材で足の部分を制作し、先ほど作った覆輪にロウ付します。

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ちなみに足は、2本の棒をロウ付して成形しています。
出来るだけ元の形に近い物を目指しました。

出来上がった物を綺麗に磨き上げます。

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本体に接着して完成です!

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本当は接着剤を使わずカシメ留めで仕上げたかったのですが、少し頼りなかった事もアリ、接着剤を使用する事にしました。
修理をする時に心掛けている事は、次に私以外の人が修理する事になっても、問題なくまた修理出来るようにする事です。

修理を依頼してくださる方と言うのは、修理をしてまで使い続けたいと思ってくださる方ですので、不具合が出た場合は再度修理に出される可能性が高いと言う事です。
その時だけ見栄えよく直すのではなく、先の事まで考えた修理を心掛けています。

今回の場合ですと、覆輪で留めた部分さえ外せば、また細工可能なようにしてあります。


で、こちらのお品、よくよく見ると素材は鼈甲。
切り落とした足がもったいない!!!

ということで…

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帯飾りにリメイクさせて頂きました♪
簪としても使おうと思えば使えそうです。ちょっと短いかな???

蝶は簪の絵柄をモチーフに致しました。

修理は本業ではないのですが、色々と学ぶ事が多いので、出来る範囲で引き受けさせて頂いております。
ものを作る人間として、修理をしてまで使い続けたい!という、ものを大切にしてくださる方のお気持ちを大切にしたいと思っております。
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by pa-pen | 2013-04-05 17:51 | その他の金工(制作過程) | Comments(0)