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寄せ打ち出し

寄せ打ち出しと言う技法で銀を叩いております。

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↑銀を柔らかくする為に焼き鈍しをしている最中。

普通の打ち出しとは違い、金属を周りから中心へ寄せるようにタガネを使うのが寄せ打ち出しです。

そうすることで、普通は打ち出すと薄くなる金属の厚みが、薄くならずに厚いまま金属を盛り上げる事が出来、象嵌等の加飾がしやすくなります。

タガネで叩き続けると、金属は固くなってしまうので

焼き鈍し→寄せ打ち出し→焼き鈍し→寄せ打ち出し

と繰り返して行きます。

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↑2回目の打ち出し後。

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↑3回目の打ち出し後。

どんどん盛り上がっているのが分かりますね〜。

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5回目の打ち出し&加飾後。

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6回目の打ち出し&成形。


打ち出しの技法は好きなのですが、手間がかかる為なかなかじっくりやる機会がありません。

今回は久々の打ち出し。

楽しかったです♪

これもパーツの一部なのですが…
どのようなパーツに仕上がるかは、まだ秘密です☆
Commented by かすてん at 2008-10-25 17:10 x
ほんとうだ、もりもり盛り上がってますね。6回打ち出すのにお時間は?
いつも見ていて感じるのですが、作っている途中の個々の部品は粗さ荒さがあるのに、次の日作品として組み上げられたのを拝見すると、生まれ変わったように洗練されているんですよね。その間にどんなおまじないを仕掛けているんですか?
Commented by pa-pen at 2008-10-29 10:34
☆かすてんさん

打ち出し作業だけでなく、他の仕事も平行してやっているので、厳密な時間はわかりませんが、6回打ち出すのにだいたい2時間くらいかかります。

おまじない…というほどでもありませんが(笑)、素敵な作品になりますように!と念じながら楽しんで作っております♪

物作り全般に言える事ですが、初めは大胆に作業を進める事が大切なんですよ。
よくありがちなのは、最初からビビってちょっとずつしか仕事を進めないというパターンなのですが、それではいつまでたっても終りませんからね。

大胆かつ繊細に!

これが大切なんです☆
by pa-pen | 2008-10-25 09:15 | その他の金工(制作過程) | Comments(2)

金沢の稀少伝統工芸である加賀象嵌のお話を中心に、その他趣味のお話もちょろちょろと…。


by pa-pen